暮らす・働く

下北沢で500対500の大規模合コン-22店が参加「赤字でも宣伝になる」

初台や西荻窪などから参加した3人組。「最終的には出会いより、店開拓になっちゃいました」

初台や西荻窪などから参加した3人組。「最終的には出会いより、店開拓になっちゃいました」

  • 0

  •  

 下北沢南口のカフェ&バー「comp.(コンプ)」(世田谷区北沢2、TEL 03-3418-5986)など22店の飲食店で2月11日、500人対500人の大規模合コン「シモキタラバーズ Vol.5」が開催された。  

[広告]

 運営は、下北沢の活性化を目指す飲食店業者らによる「ヨクキタ!シモキタ!」。近年各地で行われ、地域活性化策として期待されている「街コン」と呼ばれる形式の同イベント。昨年4月に行われた第1回の参加店舗は5店、参加人数は合計260人だったが、開催を重ねるごとに参加者と開催店舗が加速度的に拡大。5回目となる今回は、昨年オープンしたダイニングバー「IBIZA」(北沢2)、バー「studio AKAT」(同)など新規店を中心に新たに10店舗が参加。動員も1,000人の大台に乗った。

 祝日ということもあり、前回よりも1時間以上早い17時スタートとなった同イベント。「comp.」店長の伊藤英樹さんは、「開催時間を早め、終了時間を21時に設定した。イベント終了後の二次会の用途で、参加店舗はもちろん、下北沢全体に経済効果をもたらしてくれれば」と狙いを話す。

 「オープンしたばかりの当店は、知名度がまだまだ。(同イベントへの参加は)正直赤字となるが、広告宣伝費ととらえてリピート客を増やしたい」と声をあわせるのは、昨年オープンした鉄板料理居酒屋「くちばし」(同)の店長徳永亮さんや、2010年にオープンしたカフェ&バー「VIZZ south」(代沢2)の店長、末川将彦さん。昨年16周年を迎えた和ダイニング「下北沢『隠れ』びすとろ あんご」(北沢2)の店長中田太三郎さんも「近年、下北沢に元気がない。とはいえ1店舗での頑張りには限界があるので、こうしたイベントで街ぐるみでの地域活性化に貢献したい」と話す。  

 参加費は、男性4,500円、女性2,900円。混雑緩和を目的にイベント開始直後は入店する店舗が指定されるが、2店舗目からは各自好きな店舗を巡ることができる。「studio AKAT」でバーベキューとカクテルを楽しんでいた女性2人組は、「下北沢は好きな街だけど、奥が深くて新規開拓するのが大変。2,900円で気になる店をまとめてつまみ食いできるのでいいですね。まるでロックフェスティバルみたい」と笑顔。タイ料理店「ローンスラー」(同)で「ヤムウンセン」の辛さに涙を浮かべていた29歳の看護師3人は「街コンだと、『カンパーイ』と気軽に男性と知り合えるので良いですね。でも、若い男の子が多くて焦ります。店の人に聞くとけっこうカップル成立しているみたいなんですけどね」と首をかしげた。  

 早々に食事を済ませてバーやクラブにくり出す人、飲食店で腰を落ち着ける男女グループなど、いずれの店舗も盛況のままイベント終了。主催者側の意図通り、飲み足りない参加者が再び夜の下北沢をそぞろ歩く姿も多く見られた。  

 「次回開催は未定ですが、ひとつの目標だった1,000人もクリアしました。今後はターゲットやテーマを絞って、飲食店だけでなく下北沢らしい『演劇』『音楽』『ファッション』といったカルチャーとからめたフェスティバルに昇華していきたい」(伊藤さん)。  

 開催の模様は公式サイトで確認できる。参加者同士が当日気になった異性に対してコミュニケーションを取れる機能も検討中という。

下北沢経済新聞VOTE

下北沢経済新聞を読んだことをきっかけに、実際に足を運んだ店やイベントはありますか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース