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下北沢で陸前高田の中学生90人が合唱ミニコンサート-震災支援のお礼に

朝5時に中学校を出発して東京へ訪れたという生徒90人。澄んだ歌声が下北沢に響いた

朝5時に中学校を出発して東京へ訪れたという生徒90人。澄んだ歌声が下北沢に響いた

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 下北沢北口の広場「しもきたスクエア」(世田谷区北沢2)で4月17日、岩手県陸前高田市立第一中学校の3年生90人が合唱のミニコンサートを行った。

笑顔を見せる生徒たち

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 震災以降、日本や世界中から支援を受けてきたことに対し「感謝の気持ちを表したい」との思いで企画。同校と下北沢は、しもきた商店街振興組合が主催するイベント「下北沢大学」で行った募金での児童書の寄付、これまで5回開催された気仙エリアの物産品を販売するイベント「気仙フェア」などでつながりが深く、同組合がコンサートの場所提供を行った。

 震災から3年たった今も5割の生徒が仮設住宅に住んでいる同校。吉家秀明校長は開会のあいさつとともに「まだまだ陸前高田をはじめ沿岸地域は大変な状況にある。でも、住人は子どもの頑張りがエネルギーになることから、生徒たちは学校生活を頑張っている」と話した。同中学校は特に合唱に力を入れており、文化祭で合唱コンクールを行ったり、仮設住宅の住民を招待して音楽会を開いたり、老人ホームへ訪問し合唱を行っているという。

 ミニコンサートは15時から開始。「陸前高田市民歌」「ふるさと」「見上げてごらん夜の星を」「ありがとう(いきものがかり)」「大切なもの」「How wonderful living together」 など6曲を歌った後、会場からのアンコールに応えて「あすという日が」を披露。広場は観客で満員となり、1曲ごとに大きな拍手が響いた。

 合唱の終了後、同振興組合の柏理事長は「震災直後に被害の影響が大きく残る陸前高田の街を訪れたが、歌にその地域の名前が出てきて、こんなにきれいな風景があったんだなと感慨深い気持ちになった」と話した。生徒の橋詰風花さんは「しっかり感謝の気持ちを込めて歌えた。春休み中も毎日練習して頑張りました」と笑顔を見せた。

 生徒たちは同日から2泊3日、東京で修学旅行を行っている。

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