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下北沢の有形文化財「旧柳澤邸」、バンタン社会人学生が利用促進企画コンペ

「旧柳澤邸」前に立つバンタンデザイン研究所キャリアカレッジの中川智博さん

「旧柳澤邸」前に立つバンタンデザイン研究所キャリアカレッジの中川智博さん

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 世田谷区大原にある国登録有形文化財「旧柳澤邸」と「大原一丁目柳澤の杜市民緑地」の保存と利用促進を目的に現在、バンタン(渋谷区)が企画コンペを行う学生参加型プロジェクトを実施している。

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 バンタンの広報担当者は同プロジェクトについて、「社会課題に触れ、解決の提案を行う実践教育の場として参加した」と話す。旧柳澤邸を管理する「柳澤君江文化財団」のほか、「世田谷トラストまちづくり」「下北沢大学」が協力する。

 1951(昭和26)年に建てられた旧柳澤邸は、大正末期の民芸運動の面影を残す建物として2011年に国の登録有形文化財に指定されている。近年は固定資産税や維持管理費が負担となり、必要経費を継続して捻出する仕組み作りと認知度向上が課題となっている。

 プロジェクトにはバンタンデザイン研究所キャリアカレッジに通う社会人学生12人が参加し、それぞれ課題解決に向け提案。グラフィックデザインを専攻する中川智博さんは「外国人観光客をターゲットに日本文化を体験できる場にしたい」と構想する。「現地を見て、古き良き日本の風景がコンパクトにまとまっている空間だと感じた」とも。地元で活動する茶道家や書道家を巻き込み、旧柳澤邸を舞台にした日本文化の体験教室を開くことで、下北沢を訪れる外国人観光客を取り込む企画を立てる。

 「実際のクライアントへ提案できるので、非常にやりがいを感じる」と話す中川さん。同事業をPRするためのロゴをデザインし企画提案するという。「下北沢駅から少し離れた場所だからこそ、魅力的なコンテンツで人を集める意義がある。街の回遊性を高めることにも貢献したい」とも。

 7月に各団体の審査を行い、10月3日に最終プレゼンテーション会を開催する。選出した実施企画は10月下旬に発表する予定。

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