三軒茶屋のキャロットタワー(世田谷区太子堂4)内の「生活工房」(TEL 03-5432-1543)で11月12日・13日、「分解ワークショップ」が開催された。
年1回ほど定期的に行われ、今回で11回目となる同イベント。「地域社会とのコミュニケーションが希薄になっている現代で、子どもが教師や親以外の大人との接点が希薄になってきている状況を改善しよう」という趣旨で始まった。小学3年生以上の子どもとその親が2人1組となって参加する。主催は世田谷区の公益財団の世田谷文化生活情報センター。
定員は各日16組だったが、両日とも店員オーバーの申し込みがあり、急きょ定員を大幅に増やした。参加者は協賛する東芝の電化製品4品(ノートパソコン、掃除機、電子レンジ、DVDレコーダー)のうち、いずれか1品を「分解」し、「分解博士」に扮(ふん)した東芝の技術者に疑問をぶつけた。「分解」と「破壊」の違いなどのレクチャーを行ったうえで、家電製品の中に埋まっているレアメタルの再利用の知識を教えるなど、リサイクルへの理解を深める講習も行った。
「初回は男の子の参加が中心だったが、回を重ねる事に女の子の参加が増えてきた」(同イベントスタッフ)という。生活工房チーフプロデューサーの黛さんは「分解する家電が中古品ではないのはちょっとしたこだわり。子どもに『家にあるものより新しいもの』を分解することで、ドキドキを味わいながらも、ものの大切さに気付いてほしいと思っている」と話す。
普段見慣れたパソコンや掃除機がどうやって動いているかを技術者が語る様子に、子どもだけでなく父母も感心しきりの様子だった。