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下北沢で36年、雑貨店「木曜館」閉店へ-故・寺山修司さんらも来店

営業当初は新築物件だった築36年のマンションの1階に位置する同店。閉店の知らせを受けた客から、手紙を受け取ることもあるという

営業当初は新築物件だった築36年のマンションの1階に位置する同店。閉店の知らせを受けた客から、手紙を受け取ることもあるという

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 下北沢南口の雑貨店「木曜館(曜は略字、「日」に「玉」)」(世田谷区北沢2、TEL 03-3412-5916)が5月末をもって閉店する。

店名の入った外観の一角

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 同店は1977(昭和52)年にオープン。昭和初期のアンティーク雑貨や手作り小物をはじめ、手芸用プリント布やアンティークボタンなどを販売してきた。外観が漫画「ハルチン」(魚喃キリコ著、マガジンハウス)の表紙イラストに使われたこともあり、休日にはさまざまな年齢層の人でにぎわうなど、下北沢で長く親しまれた店の一つ。

 店主の森裕実子さんは、開店当初を振り返り、「『雑貨を売って食べていけるだろうか』という不安から、アンティーク雑貨や手芸用品を内装に取り入れた喫茶店を営んでいた。でも接客が苦手で、気がつくと物販エリアを広げていた。20年ほど前から、現在のような形で営業するようになった」と話す。著名人の来店も多く、故・寺山修司さんや、フジコ・ヘミングさん、荒木経惟さんらも店を訪れることがあったという。

 閉店の理由は「もう年だから」と笑う森さん。「情報誌を見て、九州や北海道から来店してくれたお客さんもいた。東京に来たら、まずは木曜館へ行きたいと思っていたと言われたときはうれしかった」という。閉店後は、知人がカフェ&雑貨店を開店する予定。「内装などはそのままにする予定なので、木曜館に親しんでくださった方も来店いただけたら」とも。

 現在、閉店セールのため、店内商品は割引価格で購入できる。残りの在庫は、閉店の翌日に開催される「ピュアロード フリーマーケット」で販売予定。

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