下北沢南口のシモキタギャラリー(世田谷区北沢5)で現在、「着物アロハ・オノミック in 下北沢」が開催されている。
同展は、古い着物をほどいてシャツやスカジャンに仕立て直した衣類を展示・販売するもの。展示する計約100点の「アロハ」は、すべて制作者の先崎広一さんのオリジナル。
以前から古着に興味があった先崎さんは、5年前に偶然立ち寄った着物店で古い着物に触れ、その柄や職人の技の素晴らしさに衝撃を受けた。その際、着物を今風にアレンジできないかと思いついたという。それまでは建設業など、全く異なる仕事に従事していた先崎さんだが、その後、自身のシャツやジャンパーを解体し、構造を独自に研究。試作品を作っては直し、1年をかけて商品化にこぎ着けた。今では、イベントや貸ギャラリーで展示・販売を続けている。ベースとなる古い着物は、骨董(こっとう)市や古着店などを回って集めたもの。
客層は30代以上の男性が多く、ミュージシャンや俳優、舞台衣装に使うという人もいるという。売れ筋は黒の留め袖柄。素材は、ウールやレーヨンなどあるが、特に「絹は冬暖かく、夏涼しいのでおすすめ」(先崎さん)。価格は、アロハシャツ=12,000円~、スカジャン=19,800円~。レディスの商品も取り扱う。
先崎さんは「もともと、アロハシャツは日系人が作ったとも言われている。ハワイに移住した際、着物で農作業をするのがやりづらいので着物をシャツに仕立て直したのがアロハシャツとなり、当時も人気を呼んだと聞いている。確かに和柄のビンテージのアロハもある」と話す。
営業時間は11時~19時30分。今月15日まで。次回開催は、同ギャラリーで5月2日~10日を予定。新作アロハを中心に「着物ウエスタン」も登場するという。