下北沢南口の「ザ・スズナリ」(世田谷区北沢1、TEL 03-3469-0511)で11月19日から、ザ・スズナリ30周年記念公演「うお傳説~立教大助教授教え子殺人事件~」が行われる。
同劇場は、「演劇表現を志す若者に活動の機会を提供したい」というオーナーの本多一夫さんの意志により、当時アパートだった2階部分を改築し「本多スタジオ」の稽古場として誕生。1981(昭和56)年に再び改装され、本多劇場グループ最初の劇場としてスタートした。これまでの記念公演は、「炎の柱」(10周年)、「KAN-KAN」(15周年)など。
同公演は、1981(昭和56)年にこけら落とし公演の一環として劇団「転位・21」が上演した「うお傳説」の再演。第26回岸田國士戯曲賞を受賞している。ある精神科病院の開放病棟を舞台に、夫の愛人問題に嫉妬を感じるあまり狂気の淵に追いやられた妻と、妻に付き添う有名大学助教授である夫が描かれる。
見どころについて、公演プロデューサーは「1973(昭和48)年に実際に起きた事件と、島尾敏雄の小説『死の棘』を下敷きに書かれた『うお傳説』という怪物のような戯曲。近年注目を集める演出家、関美能留がどのようなアプローチを仕掛けるか期待してほしい」と意欲を見せる。
公演は11月28日まで。開演時間は劇場のサイトで確認できる。入場料は、自由席(前売り=3,200円・当日=3,500円)、指定席(前売り=3,500円・当日=3,800円)。チケットは、チケットぴあ、劇場で発売中。