世田谷区の無形民俗文化財に指定されている恒例「世田谷 ボロ市」が1月15日・16日、区立郷土資料館に隣接する代官屋敷(世田谷区世田谷1)かいわいで開かれている。
安土桃山時代に北条氏政が開いた楽市を起源に約430年の歴史を持つボロ市。毎年各地から訪れる数十万人の人出でにぎわい、2007年に東京都から無形民俗文化財に指定された。例年12月15日・16日、1月15日・16日に開かれ、骨董(こっとう)品や古本、食料品などを販売する約750の露店が軒を連ねる。昨年の来場者数は4日間合計で約71万人、今年も同様の人出が予測されている。
名前の由来は、農家の作業着やわらじに編み込んだ「ボロ」と呼ばれる古着が安く売られるようになったことが発祥と言われる。今年も露店には古着物が並び、外国人観光客からも人気は上々。今年初めて訪れたというオーストラリア出身の女子学生は「赤い和柄の古着物を500円で購入した。早く着てみたいです」と笑顔だった。
1975(昭和50)年に発売され、ボロ市の名物でもある「代官餅」(あんこ、きなこ、からみの3種。各600円)は今年も盛況。スタッフによれば、午前中の時点で「1時間待ち」。例年「昼頃には1時間半から2時間待ちの行列ができる」とも。町田から訪れた主婦は「今年夫に連れられて初めて来たが、大盛況ぶりにびっくり。代官餅もおいしくて、並んだかいがあった」と話していた。
開催時間は9時~20時。最寄り駅は東急世田谷線「世田谷」駅と「上町」駅。