下北沢南口に喫茶店「JAZZと喫茶 囃子(はやし)」(世田谷区北沢2、TEL03-5738-7107)がオープンしてから2カ月がたった。
店主の林さんは、下北沢で56年間にわたり名物ジャズ喫茶として親しまれた「マサコ」の元店員。
開店のきっかけについて、林さんは「マサコでのアルバイトを辞めた後しばらく会社勤めで忙しくしていたが、どうせ忙しいなら好きなことをしたいと思い、店を開いた」と話す。
ジャズ喫茶ではなく「JAZZと喫茶」を名乗る同店。その理由を林さんは「ジャズ喫茶にはさまざまな古い歴史があったりするが、そこにあまりとらわれずに自分の好きな音楽を流したいと思った。例えば、今はジャズをサンプリングしたヒップホップ音楽などもあり、そういった音楽も流していければと考えている。一概にジャズ喫茶と名乗ることはしたくない」と話す。
店内には、ライブ形式で幅広い音楽が楽しめるようDJカウンターを用意する。「マサコのDNAは受け継いでいるとは思うが、少し毛色が違う店」と林さん。
メニューは、コーヒー各種(600円~)。「マサコ」勤務時代に店で使っていたというコーヒーカップもあり、当時のファンから人気という。人気メニューは「あんトースト」、「たまごトースト」(以上600円)、「囃子(はやし)ライス」(900円)。
林さんは「20年間下北沢にいるが、だんだんカルチャーの色が薄くなってきて、ややつまらない街になってしまったと感じている。大人っぽい面白い店作りをしたい」と意気込む。「本家マサコは、元店員同士で集まって、いつか必ず復活させようという話も出ている。そちらも楽しみにしていただけたら」とも。
営業時間は15時~24時、水曜定休。