下北沢のコミュニティー&ライブカフェ「音倉」が、事業再生と新規展開に向けたプロジェクトを展開している。
新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言、およびその期間延長により、「音倉」は予定していたライブ公演が次々とキャンセルとなり、現在は継続の危機にある。この状況を乗り切り新しい事業を展開するため、クラウドファンディングによる支援を呼び掛けている。
「音倉」は2009(平成21)年にNPO法人国境なき楽団の一つのプロジェクトとして誕生した、「心に優しい音楽と体に優しい食事」をモットーとするカフェ兼ライブハウス。平日の昼はオーガニックランチを提供し、夜と週末はライブハウスとして、音楽・演劇・ダンス・落語など、多彩なアーティストのパフォーマンスを発信してきた。
現在はこうした営業形態が難しくなっていることもあり、今後はこれまでのノウハウを生かした新規事業として、無観客だからこそソーシャルディスタンスを取ることのできるライブの配信や、下北沢の文化活動を紹介するウェブ番組局としての活動、有機野菜を使った健康志向の弁当販売を行っていくという。クラウドファンディングはそのための設備などを準備するためのものとなる。
「音倉」のおかみで、NPO法人国境なき楽団の代表でもある庄野真代さんは「この危機を乗り切るには、皆さまに応援を求めるしか他に方法はなく、こうしてサバイバル宣言をした」と話す。「音倉は真剣に生まれ変わろうとしている。このプロジェクトを立ち上げてから、観客はいないが、配信の収録のためにライブをし、『ライブっていいな』とあらためて思った。そんなライブをこれからも届けていきたい」と意気込む。
応援プランは1,000円~30万円。リターン品は配信動画の視聴権や、音倉1日貸し切り券、番組制作への参加権利などを予定している。
支援募集は5月29日まで。