下北沢でドキュメンタリー映画「招魂」-新内節浄瑠璃の舞台描く

鶴賀若狭掾(写真・左)さん。新内節浄瑠璃で初めての人間国宝だという

鶴賀若狭掾(写真・左)さん。新内節浄瑠璃で初めての人間国宝だという

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 下北沢南口の短編専門映画館「トリウッド」(世田谷区代沢5、TEL 03-3414-0433)で6月7日より、新内節浄瑠璃の人間国宝、鶴賀若狭掾(つるが・わかさのじょう)さんのドキュメンタリー映画「招魂」が上映されている。

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 同映画は、鶴賀さんのアメリカ公演の様子を中心に描かれる。鶴賀さんはこれまでにも、舞踊家、新劇の役者、車人形などとのコラボレーションや海外公演などを積極的に行い、新内節浄瑠璃の普及・啓蒙に努めてきた。ドキュメンタリー映画制作の打診があった際も、新内節に興味を持ってもらうきっかけとなればと引き受けたという。

 海外公演を始めた当初は受けが悪く、演目の途中で帰って行く客もいたという。試行錯誤を重ね、せりふの一部を現地の言葉で演じるようにしたところ「自分の声が聞こえないくらい受けた」(鶴賀さん)。それ以降、英語だけでなくスペイン語やポルトガル語など、海外公演では必ず現地の言葉で台詞の一部を演じている。来春のワシントン公演では演目全編を英語で演じる予定だ。

 新内節浄瑠璃とは浄瑠璃の一つで、三味線の伴奏に合わせて1人の演者がさまざまな声色を使い複数の人物を演じる。鶴賀若狭掾さんは「浄瑠璃は、元々は大衆芸能。多くの人が楽しむためにあるのだから、そのためなら外国語での公演や、他ジャンルとのコラボレーションもどんどんやっていく。敷居が高そうと身構えずに、素直に楽しんでほしい」と話している。

 上映時間は12時30分~(土日のみ)、14時30分~、20時~の3回。料金は、一般1,300円ほか。火曜休館。今月27日まで。

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