下北沢南口の金子ボクシングジム(世田谷区北沢1、TEL 03-3460-8353)に所属するWBC世界フライ級13位の清水智信選手が7月30日、国立代々木第一体育館で同級王者の内藤大助選手に挑戦する。
清水選手は1981年、福井県生まれ。東京農業大学在学中はボクシング部の主将を務め、国体・全日本選手権で準優勝し、アテネ五輪の強化指定選手にも選ばれた。卒業後は同ジムに所属。「当初は教員免許をとり、地元の福井で指導者になるつもりだった。でも、自分のボクシングに納得できていなかった」(清水選手)。2004年のプロデビュー後も着実にキャリアを積み、今年4月14日、日本フライ級タイトルマッチで吉田健司選手を下し、同級王者になった。
世界戦は今回が2度目。昨年4月、敵地タイに乗り込み、名王者ポンサクレック・ウォンジョンカム選手と戦い、7回TKOで敗れている。だが、実は対戦が決まったのはわずか1カ月前だった。「前回は調整期間が短く、余裕がなかった。でも、今回は準備万端で臨める。練習量は僕のバックボーン。今は疲労がたまっているが、それは自分を追い込んでいる証拠。『ここまで追い込んだ』という自信が12ラウンドのなかのきつい局面で生きてくるはず」(同)。
先日行われた記者会見では、内藤選手に「顔では負けてるけどボクシングでは負けません」と挑発された。女性誌で紹介されるなど、端正な顔立ちでも知られる清水選手だが、試合への意気込みを聞くと穏やかな表情に闘志をのぞかせた。「胸を借りるというより、食ってかかるような気持ち。ペースの取り合いになるでしょうけど、流れのなかでカウンターを決めて倒したい。でも、一番大事なのは自分のボクシングを貫くこと。今は注目の選手と伝統ある階級で戦えることにわくわくしている。日本タイトルを獲った勢いで挑みたいですね」。
地元・福井から訪れる応援団は約300人。勝てば同ジム初の世界王者が誕生する。
試合は、開場=15時30分、第1試合開始=16時30分。1階席前売り=10,500円など。
金子ボクシングジム清水智信選手ブログTBS「ボクシング世界フライ級ダブルタイトルマッチ」下北沢の名門ボクシングジム・金子ジムの清水選手がタイトル前哨戦に(下北沢経済新聞)