世田谷代田南口の代田八幡神社（世田谷区代田3）で1月31日、神話の語りを聞きながらヨガを行う「青柳五月の物語観音～日本神話天岩戸編～」が開かれた。

　主催の青柳五月さんは大学在学中から本格的にヨガを学び、卒業後、インストラクターなどとして活躍。2005年からは渋谷や吉祥寺などに拠点を持つヨガ教室「coco-ima」を主宰している。今回行われた「物語観音」は、昨年から開始した試みで、文学作品や神話の語りとヨガ指導、瞑想（めいそう）誘導を行うもの。前回は吉祥寺・光専寺の本堂で「竹取物語編」を行った。

　当日は20～60代の男女約25人が参加。「『物語観音』は、物語と笑いにヨガ・瞑想・イメージングを取り入れたエンターテインメント」と青柳さんが話す通り、青柳さんのコミカルな語りとヨガ指導に場内からは何度も笑いが起こった。クライマックスでは、アメノウズメに扮（ふん）した青柳さんが仮装用の肌色の着ぐるみ姿で「裸踊り」を披露する場面も。会に参加した明治大学で人類学の准教授を務める蛭川立さんは「青柳さんのヨガは、中世インドから伝わるハタ・ヨーガという技法を基本とした本格派。『性』と『聖』をテーマとするインドのヨーガは日本の神話と深い部分で通底しているのでは」と話す。

　青柳さんは「体が硬いので無理だとか、レオタードを着ないといけないのではとか、辛気くさいのではなどとヨガに先入観を持っている方も多いのでは。『物語観音』は、多少興味はあるが実際に始めるには至っていないという方にもおすすめ。気軽に参加してほしい。人生にちょこっとヨガを取り入れるきっかけづくりにぴったりな内容のはず」と話す。

　「物語観音」は今後も会場を変えて行う予定。