下北沢北口のギャラリー「AB-OVO(アブオウボ)」(世田谷区北沢3、TEL 03-6751-1107)で現在、「矯正ガール」さんの個展「歯, The toothsome days!」が開催されている。
矯正ガールさんは美大卒業後、国内外のデザイン事務所や企業に勤務。2006年、歯の矯正を始めたのをきっかけにブログ「矯正女子 快適生活指南」を始めた。治療の経過をつづるうちに歯に対する好奇心が高まり、「医学書から矯正体験をつづった台湾のアイドル本にまで目を通す日々。大阪の歯神社へ参拝したり、動物の歯型に関心をもって、新幹線で地方の作品展にまで足を運んだりした」。
矯正ガールさんが個展を行うのは今回が初めて。写真やグラフィックデザインなど平面作品を中心に、自身の歯の本数に合わせた24点の作品を展示する。開催日は6月4日の「虫歯予防デー」にかかるようにするなど、とことん「歯」にこだわったが、「専門的な視点ではなく、矯正体験者として歯について考えたことを発表している」という。
展示作品「viva☆toothprint!」では、パンやたくあんなど、矯正後にかじった食べ物の写真で現在の歯型を表現する。「矯正前と比べ歯型が丸くなった。昔は本当に怪獣のようだった。こうして作品を発表することもできたし、心から矯正して良かったと思っている」と矯正ガールさん。このほか、歯に関する雑貨を集めて写真に収めた「treasure hunting」や、動物の歯型をモチーフにした手ぬぐいのデザイン画、「古代人の歯」や「出っ歯」などを独自に調査して手作りで製本した冊子も展示する。
同展に協力する日本臨床矯正歯科医会所属の歯科医、齋藤康雄さんは「矯正を通じて歯に関心を持ってくれるのは医師としてもうれしいこと。今後もこうした取り組みがあれば応援していきたい」と話す。
開催時間は13時~19時30分(最終日は18時30分まで)。入場無料。6月13日まで。