下北沢の居酒屋スタッフ劇団、立ち上げから4年で旗揚げ公演

「劇団とりとんくん」のメンバー。真ん中手前が浅沼さん、左は小中さん、後ろは久住さん、右はタジリさん

「劇団とりとんくん」のメンバー。真ん中手前が浅沼さん、左は小中さん、後ろは久住さん、右はタジリさん

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 下北沢南口の居酒屋「下北っこ居酒屋 とりとんくん」(世田谷区北沢2、TEL 03-5430-5156)のスタッフらが6月、「劇団とりとんくん」の旗揚げ公演を行った。

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 同劇団は2006年、前店長・山口貴史さんの呼びかけで結成。山口さんは同店退職後、絵画を学ぶためフランスへ渡ったが、滞在中に同劇団の構想を思いつき帰国。もともと同店では役者志望のスタッフが多かったこともあり結成に至った。最初の活動は、同店のオープン1.5周年を記念したイベントで、店内を舞台に見立てて演劇を行ったこと。その後も5回にわたり、店内で「シンデレラ」や「走れメロス」を上演してきた。今年4月に行った公演では4日間で計227人が来場した。

 旗揚げ公演は6月10日~13日、「シアター711」(北沢1)で上演。タイトルは「空がまた暗くなる」。美術・照明・音響・音楽などもすべて同店のスタッフが担当した。「常連客も増え、劇場で公演できるだけの準備が整ったことから」、立ち上げから4年での旗揚げ公演となった。

 メンバーは、主宰の山口さん、同店スタッフの浅沼ミキさん、タジリ貴史さん、小中ブンタさん、久住ヒデトさんのほか、元スタッフも含めた7人。浅沼さんが団長を務めている。練習は公演が行われる約2カ月前から始め、閉店後の店内で行う。久住さんは「閉店の朝5時まで働いた後、6時~7時に集合して12時ごろまで練習する。スタッフによっては14時から仕込みをすることもあるので、ほとんど眠れない日もあった」と話す。小中さんは続けて「それでもとにかく楽しい。好きでやっているせいか苦しさを感じない」と笑顔に。

 浅沼さんは「旗揚げ公演には常連客の皆さんや劇団関係者を含め、たくさんの人が見に来てくれた。これまでの活動における一つの集大成でもあり、新たな第一歩でもあった」と振り返る。

 次回劇場公演は来年1月を予定。「現在は休止しているが、8月1日から日曜日のみ、下北沢駅北口など数カ所で路上パフォーマンスを再開する予定」(タジリさん)とも。

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