7坪の敷地には辞書から漫画までさまざま
7坪の店内で販売している本は約200冊。通常の書店に比べ販売数が少ないが、店主の蓮沼さんの趣味が色濃く出ている。精神世界に関する本、日本の風俗に関する本など、個性的な本が多い。インドなど各国を旅して買い付けた雑貨やオリジナルTシャツ(2,600円)も置かれている。店長の蓮沼さんは店舗に置く本のセレクトについて「ものの見方や考え方をもう一度自分で思索するきっかけになるような本を置いておきたい」(蓮沼さん)と話している。
■ Mr.シモキタが選ぶレコードとカフェ「CITY COUNTRY CITY」
シモキタをこよなく愛すアーティストがオーナーを務めるレコード店がある。ミュージシャンである曽我部恵一さん(元サニーデイ・サービス)がオーナーの「CITY COUNTRY CITY」(世田谷区北沢2-12-13細沢ビル4F、TEL 03-3410-6080)だ。
『のんびりとした繋がり』を大切にしたい
昨年5月オープンのこの店は、2000枚以上のレコードを有する店内にカフェスペースを併設。12時からのランチタイムには、曽我部さんのバンドでギターをつとめる上野智文さんによる日替わりパスタ(850円~)を提供し、21時以降のバータイムでは100種類以上のカクテルが楽しめる。レコードは開店中ならいつでも購入可能。
月に2、3回はバータイムにDJやアコースティックライブも行われている。
スタッフの松浦さんはお店に集うお客さんについて「スタッフとのコミュニケーションを楽しみに来てくれる近隣の方も多い。地元特有の、のんびりとした繋がりはこれからも大切にしていきたい」と話している。
営業時間:12時~27時。火曜定休。
■ アートと服飾の融合「ORUTENURUKA」
「若葉ハイツ」というアパートの2階にある古着店「ORUTENURUKA(オルテヌルカ)」(世田谷区北沢2-12-2 若葉ハイツ201、TEL 03-3487-3433 )。入るとすぐ三角形のレジが鎮座している店内は、黒を基調とした4畳半。
アメリカから買い付けているという古着はユニセックスラインを中心にそろえており、平均客単価は3,000~4,000円。オリジナルやリメイクもの、パンプスなど靴類も品ぞろえが豊富だ。
「架空の雑誌」をテーマにしたTシャツ
同店のコンセプトである「古着とアートの融合」をテーマにしたオリジナルブランド「UROKO」の新商品は、「架空の雑誌」をテーマにしたTシャツ(各4,500円)。同店のデザイナー2人によるイラストやコラージュがちりばめられたTシャツを畳むと、まるで本のような形になる。別売りのオリジナルケース(2,500円)にTシャツを入れれば、本棚にも収納できる。現在4色9種類で展開しており、今後も増加する予定。
同店の今後についてデザイナーの宇野さんは「古着をもっと厳選して、オリジナル商品を増やしていきたい。店全体をひとつの作品にしてみたい」と話している。
営業時間:13時~21時。水曜定休。
下北沢の店舗の特徴は、全国展開するようなチェーン店があまりなく、代わって個人が経営する個性的な店舗が元気だ。個性あふれる店舗を運営する店主の自由な発想力が、街並みを面白くしている、と改めて感じた。(文責:矢ケ崎佑香/下北沢経済新聞)