ライブ情報共有サイト「ROCT(ロックト)」を運営するキャンビーザライト(渋谷区富ヶ谷2)は2月22日、ライブハウス「新代田FEVER」(世田谷区羽根木1、TEL 03-6304-7899)でトークイベント「Talk Is Cheap 現場からみた『音楽の現在と未来』」を開催した。
同イベントはインターネットの普及により変化した音楽業界の現状を踏まえ、それぞれの現場の視点から音楽の未来を語ろうと企画されたもの。当日はメディアジャーナリストの津田大介さん、同店店長の西村等さん、「CINRA.NET」編集長の柏井万作さん、ディスクユニオン通販部門責任者の竹内朝彦さんが登壇。司会はキャンビーザライトの高山曜一代表が務めた。
インターネットが音楽業界に及ぼしたプラスの影響について、柏井さんは「バンドが自分たちでプロモーションや集客をできるようになったこと。これまでは大きなメディアで宣伝するしかなかったが、ネットを使って宣伝できるようになった」と発言。
津田さんは、これまでのレコード会社の役割に、「新人の発掘」「作品を制作する」「作品を広告などで世に広める」点があったとし、「この3つの機能がインターネットやデジタル技術によって代替できるようになった。かつては大資本しかできなかったことが、DIY(Do It Yourself)でできるようになった。インターネットのパワーは間違いなくそこにある」と話した。
これからCDショップがどのように音楽業界に関わっていくかについて、竹内さんは「楽しい場所であり続けたいと思っている」と話し、若くて才能あるバンドを見つけてピックアップしていくことの大切さを訴えた。
西村さんは、ライブハウスの場としての機能について、「動員ゼロのバンドが、どんどん大きくなって『FEVER出身です』と言ってもらえたりすると、すごくうれしい。お客さんに対してもバンドに対しても引力のある場所にしたい」と話した。
普段聞けないような業界の裏話も飛び出し、予定時間をオーバーするほどの盛り上がりをみせた。