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世田谷文学館で文学展「下北沢クロニクル」-坂口安吾らの原稿を展示

下北沢の歴史を写真で振り返るコーナー。1923年(大正12年)から今年までの主にカルチャーに沿ったできごとが公開されている

下北沢の歴史を写真で振り返るコーナー。1923年(大正12年)から今年までの主にカルチャーに沿ったできごとが公開されている

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 芦花公園駅近くの世田谷文学館(世田谷区南烏山1、TEL 03-5374-9111)で現在、コレクション展「下北沢クロニクル」が開催されている。

「下北沢カルチャーマップ」の一部

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 「路地の街・下北沢の文学的再発見」をコンセプトに、下北沢にゆかりある文学者たちの原稿や初版本などを中心に約100点の資料を展示。坂口安吾、横光利一、森茉莉、萩原朔太郎、萩原葉子、石川淳、中村汀女らの原稿や愛用品に加え、下北沢駅前生まれのベーシストKenKenさんが街の魅力を語るコラムや、下北沢南口の「本屋B&B」(北沢2)の共同プロデューサー内沼晋太郎さんが監修した下北沢カルチャーマップ、下北沢の歴史を写真で振り返るコーナーなども設ける。

 同館は9万点以上の世田谷ゆかりの文学者たちの資料を収蔵し、「旅」「人生の岐路」などのテーマを設けて年2回のコレクション展で紹介している。学芸員の宮崎京子さんは、下北沢の街をテーマにした理由について、「来年1月に下北沢で生まれ育った漫画家・岡崎京子さんの企画展を開催することもあり、岡崎さんを育んだ下北沢の街に注目した」という。

 「演劇の街、音楽の街、古着の街、食の街のようにいくつかのイメージが重なり合う下北沢は、実は文学と関係の深い土地でもある。大正時代から現代まで、多くの小説家・詩人・歌人・俳人たちが下北沢の地に降り立ち、下北沢の路地を歩いて何を思い、どんな作品を紡ぎ出したのかを知っていただきたい。本展をご覧になった後は実際に下北沢の路地を歩いていただけたら」とも。

 同展に家族5人で訪れていた男性(72)は「すぐ近所に住んでいるので来てみた」と、一つ一つの展示をゆっくり眺めていた。67歳の女性は「中村汀女がお菓子に造詣が深いということを、この展示で初めて知った。よく展示がまとめられている」と感想を話した。

 開館時間は10時~18時。月曜休館。入館料は、一般=200円、高校・大学生=150円、小・中学生=100円など。来年4月5日まで。

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