2009年9月に閉店した下北沢の「ジャズ喫茶マサコ」(世田谷区北沢2)の元オーナー・福島信吉さんが、3月25日発売雑誌「暮しの手帖4世紀75号」(暮しの手帖社)に登場している。
56年間にわたり下北沢で営業を続けてきた同店。常連客だけでも1000人以上に上り、俳優の西田敏行さん、柄本明さんをはじめ著名人も足しげく通う店だった。
福島さんは高校生の頃ろから同店に通い、初代オーナーである奥田政子さんから店を受け継ぎ、同店の最後も見届けた。福島さんを取材した経緯について、暮しの手帖社・営業企画部の会田綾子さんは「担当編集者が過去に同店のスタッフとして勤めていたことがきっかけ」と話す。「一つの濃厚な時代を生きた人が、その後どのように生きているのか、思い出と今とをどうやってつないで暮らしているのかを聞きたかった」と話す。
掲載面は「暮しの手帖」の巻末コーナー「ひきだし」。福島さんにオーナー時代と引退後の暮らしなどについて話を聞いている。店を長く続けられた理由について、「それ以外生きる道が考えられなかったから」と話すなど、読み応えのある内容となっているという。
価格は926円。