若手監督4人によるオムニバス映画「そんな無茶な!」が、シネマアートン下北沢(世田谷区北沢1、TEL 03-5452-1400)で上映されている。
同作品は、脚本家・俳優としても活躍する映画監督の佐藤佐吉さんがプロデュースした。「そんな無茶な!本当に撮れるの?撮れるんだったら見たいかも」と佐藤さん言わしめた企画にのみ100万円の製作費が出資されるというコンセプトで、4人の監督が作品を撮った。
4編のうちの1つ「おばあちゃんキス」は、「猫目小僧」で監督を務めた他、劇団「大人計画」の舞台にも俳優として出演するなど異色の経歴を持つ井口昇監督の作品。カリスマAV監督としての一面も持つ井口監督の特色を生かし、「おばあちゃん同士の恋」をコミカルかつエロティックに描いた作品だという。自作の漫画「東京ゾンビ」を脚本化して「東京ゾンビ外伝」を撮ったのは、漫画家でイラストレーターの花くまゆうさく監督。「東京ゾンビ」はすでに佐藤さんが2005年に映画化しているが、今回はそのリメイクとして花くま監督が主演も務めた。産業廃棄物の山から生まれたゾンビが登場する「サバイバルムービー」だ。
「上映後に行われる、4監督がそれぞれ出演するトークイベントも見所の一つ」と配給元の小口さん。これまで、「敬老の日スペシャル」として17日に井口監督が登壇し「おばあちゃんキス」への愛情を語るなどした。22日のトークイベントでは、佐藤さんが「ゴダールを初めて見た時ほどの衝撃を受けた」という現役中学生監督による処女作を上映。処女作対決として、佐藤さんの幻の処女作も上映するという。
20時30分からのレイトショーのみ。9月28日まで。