下北沢北口のカフェ「es cafe/Dining(エスカフェ・ダイニング)」(世田谷区北沢2、TEL 03-5452-0508)で11月16日、専門家を招いて中東の問題について話し合う「第10回中東カフェ」が行われる。
同会は昨年12月より、月に1度のペースで行われてきた。単なる専門家の講演会ではなく、参加者からの質問に積極的に答え、語り合うスタイルを重視している。これまで渋谷の小劇場や広島市のホール、島根県松江市の工業専門学校など、さまざまな会場で、その都度テーマを設定して行われてきた。文部科学省の「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」の一環で、2010年度まで継続して実施される予定。
「私のなかの『ユダヤ人』-アイデンティティーを見つめ直す-」と題された今回は、日本人と結婚し30年以上、日本で暮らすルティ・ジョスコヴィッツさんをゲストに迎える。ポーランド系ユダヤ人の両親を持ち、ヘブライ語やフランス語にも堪能なルティさんだが、日本への帰化申請が却下されたことを機に自らのアイデンティティーを改めて考えることになったという。ヨーロッパや中東の「ユダヤ人」問題に詳しい専門家も参加し、議論を行う予定。
東京外国語大学・中東カフェ事務局のアレズ・ファクレジャハニさんは、今回場所を下北沢に選んだ理由について「アイデンティティーの問題を堅苦しく考えないでほしかったことも理由の一つ。気楽な雰囲気が下北沢にはあると思った。『日本に住む外国人のアイデンティティー問題』として壁を作って聞くのではなく、自分自身のアイデンティティーを見つめ直すきっかけになれば」と話している。
開催時間は18時30分~21時、開場は18時から。参加無料(ドリンク代別途)。