古布を使った小物制作をしている若手作家の秋谷志織さんによる個展「秋谷志織展 キモノ→コモノその2」が、下北沢のギャラリー「Geki」(世田谷区北沢2、TEL03-3466-0020)で開催されている。
秋谷さんの作品は、主に戦前・戦後時代に使用されていた着物の生地を再利用して製作したもの。今回の個展は、昨年秋に同ギャラリーで開催された「キモノ→コモノその1」が好評だったため、さらに作品数を増やしての開催が決まった。小箱、バッグやがま口などの小物、合計170点程度を展示、販売している。生地の表裏の組み合わせ、柄のトリミングの具合の違いからすべての作品が一点もので、20代から年配客まで幅広く女性の人気を集めている。作品の価格は1,500円~10,000円程度。
秋谷さんは多摩美術大学を2005年に卒業後、作家として活動。着物の生地を再利用する作品を作り始めたきっかけは、「『エコ』や『再利用』などの言葉が飛び交う中で、一からデザインしてモノを造り出すことに疑問を感じたから」だという。今年の秋にも個展を開く予定。
秋谷さんは「現代の社会では着物は興味があってもあまり着る機会がないのが事実だと思う。和の小物を見たり、身に着けることにより、日本の文化やその魅力を感じ、大切にしていく機会になればうれしい」と話している。
営業時間は12時~20時(最終日のみ19時まで)。5月11日まで。