下北沢南口商店街振興組合は8月から、下北沢南口の店舗を4カ国語で紹介した無料ハンドブック「shimokita south(シモキタサウス)」の配布を始めている。
同ハンドブックは全91ページでオールカラー。サイズは縦25センチ×横10センチで、「スーツの内ポケットなどにも入りやすい、持ち運びやすいサイズとした」(同商店街理事長の吉田圀吉さん)という。同商店街を中心に約160店舗を紹介し、その半数ほどが英語・韓国語・中国語の翻訳付き。巻頭には南口付近を3エリアに区分した地図も。
4カ国語のハンドブックを作る計画が始まったのは約2年前。下北沢に外国人観光客が増えたことをきっかけに、歓迎の気持ちを示そうと制作が決まった。世田谷区と東京都の補助を受けて1万部を発行。撮影とデザインは制作会社に頼んだが、テキストはほぼ吉田さんが執筆。翻訳は東京大学に通う外国人留学生に頼んだという。
出来について吉田さんは「商店街からも外部からも評判は良いが、まだ70点」と話す。来年は目次に訳がついていないなどの改善点を検討し、病院や劇場情報を増やした改訂版を有料で発行する予定だ。
吉田さんは「『うちの店は外国人観光客が来ないから訳はいらない』という店もあり、今回は訳がついていない店舗もある。商店街全体で歓迎している姿勢を示すために、来年は全店舗の訳を付けたい。外国人に対しても気配りを忘れない街だという印象を持ってもらえるようになれば」と話す。
現在、同商店街のほか、都庁や羽田空港などにある観光情報センターで配布している。