本多劇場グループ(世田谷区北沢2 TEL03-3466-0903)は2月1日、下北沢で6番目の新劇場「楽園」をオープンする。
「楽園」は、年配層が気楽にゆったり演劇を楽しめる場所にしたいという本多劇場グループのオーナー、本多一夫さんの思いから生まれた新劇場。収容人数は80~100人。正方形の空間になっており、中央の柱を中心に4つのスペースに分かれている。2つの座席スペースと2つの舞台がそれぞれ対角線上に設置され、独特の空間になっているのが特徴。
こけら落とし公演は、オーナーの本多一夫さんもゲスト出演するという「パニックシアター」の演目で「ラストシーン」(2月1日~8日まで)。これまで舞台を裏側から支えてきた本多さんは「70歳を越えてから俳優をやりたいという気持が高まった」と話しており、劇場側がプロデュースするこけら落とし公演第2弾「俳優修業」(2月28日~3月11日)では、本格的に主役として舞台に立つという。脚本は同グループで今年開場25周年を迎えたばかりの劇場「ザ・スズナリ」の野田治彦さんが担当。
同劇場では、高齢者が無理なく楽しめるように座席のクッションも厚いものにこだわり、ささやき声でも良く響くように設計されている。スタッフの斉藤さんは「この劇場は、大きな声を出すような演目ではなく熟達した演技が光る芝居に適している。これまで周辺にいた大人たちがもっと演劇文化に加わってくれれば」と話している。