下北沢北口の一番街商店街に4月10日、卵専門店「とよんちのたまご」(世田谷区北沢2、TEL 03-5790-9385)がオープンした。
店長は31歳の豊村和幸さん。豊村さんは1981(昭和56)年創業の豊和養鶏場(千葉県山武群)の2代目。世田谷区内の大学で畜産を学び、卒業後、同養鶏場の運営に携わった。同店では同養鶏場で1日に採卵する約13万個の中から、一つひとつ手作業で厳選した約1,200個の卵を販売。昨年5月にオープンした千葉店(千葉市)に次いで2店舗目となる。
商品は、その日に収穫し、鮮度の高い状態で直送した「王卵」(10個=400円)、「豊卵」(同=350円)、「白卵」(同=250円)を中心に、薄く青みがかった殻の色が特徴的な「アロウカナ」(1個=50円)などの卵のほか、濃厚でコクのある「王卵」を使った「とよんちのプリン」(260円)、「パウンドケーキ(カボチャ、ガトーショコラ、オレンジ&シナモン)」(各260円)などのスイーツも販売。温泉卵の「温たま」(1個=50円)、「くんせい卵」(4個=400円)、卵かけご飯専用しょうゆ「たまかけしょうゆ」(300円)などの加工品も販売する。テークアウトのみ。
店舗面積は12坪。家具や照明のレイアウトなど、デザイン性を重視した。店長の豊村和幸さんは「卵の直売所は、農場密着型で土着的な雰囲気の店が多い。若者から年配の方まで幅広い層においしい卵を食べてもらいたいと思い、これまでにないスタイルを目指した」と話す。プランニングや内装は、店舗リニューアルや開業支援などを行うメガバックス(神奈川県横浜市)のハレトケシツラエド事業部が手がけた。同社デザイナーの川村玲緒さんは「一度、とよんちの卵を食べたら、他の卵は食べられないと思ってしまうほど。今、会社内では、ちょっとしたとよんちブーム」と笑顔をみせる。
オープン日は先着700人に3種類、計4個の卵を無料配布。ピーク時には100人以上の客が詰めかけ、列を作った。下北沢に出店した理由について、豊村さんは「学生時代からゆかりのある街。地元の人同士のつながりも深く、街としての活気にあふれているところに魅力を感じた」と話す。「たくさんの人に食べてもらえればうれしい。誰でも気軽に立ち寄れる、普段使いの店にしたい」とも。
営業時間は10時~20時。オフィシャルサイトでも販売する。