昨年末にオープンした地域密着型のビデオ・ソーシャルネットワーク「30Topics.jp」で、下北沢の飲食店や古着店など約20店舗が動画で紹介されている。
カナダのモントリオールにあるドキュメンタリー制作会社「Trinome(トリノメ)」が運営する同サイト。カナダ人の代表が日本好きだったこともあり、「動画で日本の街を紹介するウェブ版エリアガイド」を思い立ったという。ターゲットは主に日本人で、紹介も日本語で行う。
1回目の特集に選んだのが下北沢。ナビゲーターとして制作に協力したフランス人・デービスさんが下北沢在住だったことと、「規模感がちょうど良かったこと」が理由だという。「渋谷や新宿など、大きい街はフォーカスしづらい。下北沢は動画を見た人同士の情報交換が行われやすい街だと思った」(デービスさん)
サイト内では、デービスさんや同じくナビゲーターのKARINさんが、下北沢の店舗をそれぞれ約2分間の動画で紹介している。紹介した店は、「八分目」「魚真」「天手鞠」「とん水」「NEW YORK JOE EXCHANGE」「Peche」「Mixture」など。店との取材交渉はデービスさんが行ったが、「行きつけの店も多かったので、快く取材に応じてもらえた店が多かった」という。カメラマンなど、ナビゲーター以外の制作スタッフは全てカナダから来日。「2分程度の動画だが、1店につき最低でも1時間はかけて撮影している。スタッフも全てプロなので映像の質はかなり高い」(デービスさん)。今後アクセス数を増やし、広告で収益モデルを立てること、映像制作を受託することが目標だ。
個人でも英語で下北沢のグルメ情報を発信するブログを執筆するデービスさん。「妻と海外旅行をすることが多いが、旅行ガイドよりも現地の人が書いているブログの方が役に立つことがある。街の情報を動画で配信するサイトはまだ少ない。地域の情報を探している人にとって役立つサイトになれば」と意欲をみせる。