下北沢北口に4月11日、国内外の電子たばこ器具やフレーバーを販売する専門店「Vape Store M5+(ベイプショップ・エムファイブプラス)」(世田谷区北沢2)がオープンしてから約3カ月たった。
店舗面積は約10坪。2席の無料体験カウンターや、客同士で雑談可能な8人掛けのテーブル席も備える。6人の電子たばこ通販サイトのオーナーが共同経営。日替わりで数人が店舗に立ち、プロの視点から商品のアドバイスをする。
実店舗を展開した理由について、共同経営者の一人で、電子たばこコミュニティーサイトの運営も行うバークス・ガビッシュ(コミュニティー内の通名)さんは「初めて電子たばこを購入するユーザーからは、実際に手で触れて試したいという要望が多かった」と話す。
電子たばこは、リキッド状のフレーバーを本体のバッテリーで過熱し水蒸気化させて吸入口から吸う。フレーバーの成分は主にグリセリンと香料で、国内で販売されている電子たばこにはニコチンは含まれておらず、たばことは別の嗜好(しこう)品として扱われている。同店では自主規制として未成年への販売は行わない。
商品は各オーナーが独自の仕入れを行い、初心者向けから上級者向けまで幅広くそろえる。「オーナーが6人集まったことで、あらゆる好みに対応する品ぞろえができたのも強み」(ガビッシュさん)。本体価格は1,500円~1万円程度。「高価な商品は電気出力が高いため、水蒸気がたくさん出るのが特徴。ワット数の調整や温度管理ができるタイプもある」という。
フレーバーは国内外メーカーの商品を常時260種類以上そろえる。15ミリリットル(1,000円~1,500円程度)の量で「だいたいたばこの1カートンと同程度楽しめる」という。フルーティーなフレーバーが「人気」で、「夏場はヨーグルトなどのさっぱりした味や、変わり種のシリアル&ミルク味も売れ筋」という。
オープンから3カ月がたち、電子たばこに初めて触れる若者や、愛煙家の母親に電子たばこを勧めるため親子で訪れる人もいるという。「下北沢は水たばこ(シーシャ)店も根付いているため、電子たばこのカルチャーもなじみやすいのでは」とも。
ガビッシュさんは「ベイパー(電子たばこ愛好家)が集まるコミュニティーとしても実店舗の需要がある。一般的にはまだ珍しい電子たばこだが、ここに来れば情報交換ができるので、興味がある人は訪れて損はないと思う」と話す。
営業時間は13時~20時。