下北沢南口商店街のパン店「アンゼリカ」(世田谷区北沢2)が、7月末で50年の歴史に幕を下ろすこととなった。
「アンゼリカ」は、独自のみそパンや7種類のバリエーションがあるカレーパンなどで地元住人から人気を集めてきたが、店主の林大輔さんが5年前に他界。以降は妻ののぶ子さんが店を支えてきたが、社長でもあった大輔さんの母も昨年亡くなり、営業継続が難しくなったため閉店を決めたという。
営業終了を前に、通常ならすいてくるという平日昼過ぎも客が続々と訪れている様子が見られる。「みそパンやカレーパンを愛してくれたお客さんたちにお買い求めいただけるよう、スタッフ一同で頑張っている」とのぶ子さん。「それでも間に合わないときもあるので、どうしてもという方は午前中ならおそらく大丈夫」とも。
パンのレシピを他店が引き継ぐなどの予定はないが、「アンゼリカ」で修行したスタッフが独立して開く店で提供する可能性がある。青梅の「グート」(青梅市)ではすでに「アンゼリカ」の味を引き継ぐみそパンを提供しているという。
「アンゼリカ」営業時間は9時~(売り切れ次第終了)。今月31日まで。