下北沢のモンゴル料理店「遊牧民」(世田谷区北沢2、TEL03-3410-8204)で11月19日、「沖縄の基地問題を考える会」が開かれた。
この会合は、「遊牧民」の店長米山鞠子さんが企画するイベント「見て聞いて食べて知る戦争」シリーズの第6回。今回は、沖縄辺野古(へのこ)の基地問題について活動する「NO BASE HENOKO TOKYO」のメンバーが報告を行った。このグループの中心になっているのは、都内で活動する学生たち。下北沢駅前でたまたま三線を弾いていたメンバーのひとりに、米山さんが声をかけたことから今回のイベントが実現したという。
モンゴルの住居ゲルを思わせるほの暗い店内には30名ほどが集まり、琉球朝日放送が制作した60分のドキュメンタリー「海に座る」が上映された。その後、実際に現地に足を運びインタビューを続けている大学院生が経過と現状を報告した。
「戦中戦後の食料難に自分たちの命を救ってくれた海。それを埋め立てて命を奪うための軍事基地にしてはならない。そう語る沖縄の『おばあ』たちの心境に胸が熱くなった」という参加者も。沖縄のさんぴん茶や、揚げ菓子サーターアンダギーなども振る舞われ、より沖縄が身近に感られる工夫も施された。
米山さんは1997年に同店を開く前、テレビのドキュメンタリー番組のプロデューサーを約15年続けた。取材中、モンゴルの少年犯罪と子どもたちの命の問題を追っていくうち、社会や大人の都合こそが彼らを犯罪へと追い込んでいることを痛感し、モンゴルの状況について、もっと一緒に考えてほしいとの思いから同シリーズを始めたという。次回開催は未定。