毎日新聞朝刊の小説面で10月3日から、よしもとばななさんの長編小説「もしもし下北沢」の連載がスタートした(大阪本社発行版は5日から)。
舞台は、個性的な飲食店や服飾店が雑多に集う下北沢の街。突然の父の死に直面した主人公の20代女性が、残された母親とともに下北沢に転居し、苦難を乗り越えていく様を描く。
よしもとさんは東京都生まれ。1987年に発表した小説『キッチン』(海燕新人文学賞受賞)で文壇デビュー。「TUGUMI」(山本周五郎賞)、「アムリタ」(紫式部賞)など、多数の著作がある。挿絵は29歳のイラストレーターの大野舞さんが担当する。よしもとさん、大野さんは現在、下北沢に在住しているという。
毎日新聞学芸部の米本浩二さんは「題名の通り下北沢の街がもう一方の主人公。実在の店や人がたくさん出てくる。小説を読んで店巡りや食べ歩きするのも楽しいかも」と話す。「下北沢の皆さまとともに歩んでいきたい」とも。
連載は毎週土曜日に掲載。約1年間を予定。