関西を拠点に、あやつり人形を使った芝居を行う「ITOプロジェクト」が2月3日・4日、ザ・スズナリ(世田谷区北沢1、TEL 03-3469-0511)で人形芝居「平太郎化物日記」を上演する。
糸あやつり人形(マリオネット)は中世フランスに起源を持ち、世界中に様々な人形芝居が存在する。日本でも江戸時代から親しまれてきた伝統芸能だが、近年は若い後継者が不足しているのが問題となっている。そんな中、「ITOプロジェクト」は糸あやつり人形を広めるため、経験者や有志を集め2001年に結成。大阪を拠点に年1回のペースで公演を行うほか、日本独自の糸あやつり技法を教える「糸塾」などの活動を行っている。
同公演は、江戸時代に実際に起きた怪奇騒動の記録「稲生物怪録」をベースに、少年平太郎と夜な夜な襲い来る妖怪たちの戦いを描いたもの。脚本と演出は劇団「少年王者舘」主宰の天野天街さんが担当。ナレーションには元「たま」の知久寿焼さんが参加している。2004年に大阪で初演を行い、各地で上演。その後本、多劇場が主催する下北沢演劇祭からのオファーがあり、東京での上演が決まった。
作品について同劇団の二村さんは「人形劇ファンはもとより、人形劇を見ない人も糸あやつりの世界を体験してほしい。人形劇のイメージが変わると思う」と話している。公演は3日=14時、19時、4日=16時。