下北沢にある8つの劇場が参加し、今年で17回目を迎える「下北沢演劇祭」が2月1日、幕を開けた。28日までの1カ月間、下北沢の各劇場ではさまざまなパフォーマンスが行われる。
会場となるのは、「本多劇場」や「ザ・スズナリ」など本多劇場グループが展開する6つの劇場に、「北沢タウンホール」「ミニシアター・KYO」が加わった8カ所。これらの劇場と世田谷区が演劇祭の実行委員会を組織し、参加劇団や演目の選定などの準備を行った。
参加するのは、実行委員会が招待した世田谷区を拠点に活動するプロの劇団や、公募によって選ばれたアマチュア劇団など20組。演目もコメディや古典、落語に至るまでさまざまなジャンルが集結する。また、区民を対象に役者オーディションも開催し、合格者が2つのグループに分かれてユニットを結成し、プロ演出家のもとで公演を行う同祭ならではの企画も。
同祭は1990年2月、北沢タウンホールのオープンに合わせて、本多劇場グループが世田谷区に企画を持ちかけたのが始まり。劇団、劇場、地元民が一緒になって演劇を楽しもうというコンセプトで、毎年開催されている。区民が参加する公演「じゃあまた昨日!」の演出も手がける本多劇場の大岩さんは「演劇の街、下北沢を象徴するようなイベントに成長した。普段はあまり演劇を観る機会がない人にも楽しんでもらいたい」と話している。