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脱原発・保坂展人世田谷区長と宮台真司さん、下北沢でトークライブ

原発問題について語り合う保坂展人世田谷区長(左)と社会学者の宮台真司さん

原発問題について語り合う保坂展人世田谷区長(左)と社会学者の宮台真司さん

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 下北沢のライブハウス「SHELTER」(世田谷区北沢2、TEL 03-3466-7430)で5月30日、原発や世田谷の未来を考える「talk&musicライブ」が開催された。

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 当日は保坂展人世田谷区長と社会学者の宮台真司さんが登壇。前衆議院議員でジャーナリストの保坂区長は4月24日の世田谷区選挙で当選したばかり。脱原発や、世田谷を「再生・持続可能な新エネルギー」の研究・開発拠点とすることを掲げ、注目が集まっている。

 保坂区長は冒頭、東京電力に対して電力使用量を地域ごとにリアルタイムで公開するシステムの構築について要請したことを報告。「原発事故については情報を小出しに出したり、都合の悪い情報を出さなかったりしたことで不信を呼んだ。電力を公開し、会社や個人でコントロールして抑制していけば、原発はいらないことを浮き彫りにできる」と訴えた。

 保坂区長の当選について、宮台さんは「原発から出る放射能の問題に敏感だったのは子どもや孫がいる女性たち。その方々が票を動かした」と分析。世田谷・代沢地区については、「旧住民と新住民は仲がいい。旧住民の分厚いネットワークがあるが、これが排他的ではなく、子育て支援や祭りを通じて新住民を絶えず包摂し、情報をシェアする流れがある」と評価する。

 原発の問題については、「3.11以降、ツイッターで『政府や東電の言うことを真に受けていたらとんでもないことになる』と宣言をしていろいろな情報を流すと、『煽(あお)るのか』『不安にさせるのか』『宮台はいつから反原発になったのか』」と批判が集中した」と宮台さん。「情報の妥当性や合理性について議論する態度が全くなく、陣営に帰属し、日常の安心という信仰を守っている。そういう体質の人たちが東電的なものを擁護する与野党を支えてきた」と批判した。

 当日は幅広い年代の人が訪れ、2人のトークに耳を傾けた。ライブ演奏もあり、会場を盛り上げた。

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