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下北沢の老舗バー「フェアグラウンド」が刷新-メニューを低価格で提供

客が次々に訪れる、金曜夜の同店。中央は小林さん

客が次々に訪れる、金曜夜の同店。中央は小林さん

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 下北沢南口のバー「Fairground(フェアグラウンド)」(世田谷区北沢2、TEL 03-3411-2739)が6月1日、リニューアルオープンした。

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 同店は飲食プロデュースなどを手掛けるカゲン(世田谷区)の中村悌二社長が、初の直営店として1989年に開業。今年3月末、前マネジャーが退職することになったため、22年間の営業にいったん幕を閉じた。経営を引き継ぐことになったのは、都内でバーやダイニングを経営する「atcf(アズザクロウフライ)」(武蔵野市)の小林信秀社長。

 中村さんは「世田谷ものづくり学校」(池尻2)でレストラン経営などに関する講師を務めており、小林さんはもともと講座の生徒だったという。小林さんは中村さんとの交流を「きちんとお話しするようになったのはそのころだけど、僕が20歳のころに『フェアグラウンド』を何度か訪れたことがあり、ずっと憧れの店でもあった。経営を申し出ると、『歴史ある店名を引き継ぎ、常連さんがこれからも通える場所を残してくれてうれしい』と喜んでくださった」と話す。

 店舗面積は17坪。カウンターは11席、テーブル席は20席。リニューアルにあたり、店内はクリーニングや補修を行ったのみ。「どれだけ前店の雰囲気をそのまま残すかを重視した」(小林さん)という。

 同店では、チャージ料を1,050円に設定し、ドリンクや料理は通常の約半額ほどで提供。ドリンクはウイスキー約200種(210円~)、ビール13種(315円~)、ワイン約200種(210円~)、「スイカのソルティードッグ」(420円)など。料理は「七種野菜のピクルス」(210円)、「スイス産 テテドモアンヌの削り落とし」(420円)、「オホーツク産 ホタテのグリル」(525円)など。「特に旬のフルーツを使ったカクテルに力を入れている。前店よりも幅広い年齢層の方に楽しんでもらえれば」(小林さん)

 小林さんがオーナーを務める渋谷の「bar olim 宇田川」では4月からメニューを原価で提供する試みを行っており、「bar olim 宇田川」でのチャージ料は2,100円。下北沢では、これよりもチャージ料を引き下げ、メニューの価格を原価率50~60%程度に設定した。「カクテルに1,000円払うより、時間や空間を買ってもらい、そこで得られる出会いを楽しんでほしい。値段を気にせずお酒を飲みたい人はもちろん、お酒が飲めない人からもかえって居心地が良いと評判」(小林さん)

 1カ月のプレオープン期間を経て、小林さんは「前店の常連さんたちも継続して来てくれているので安心している。今後は、さらに20代の若い層や、50代以上の方まで幅広く来てもらえる店にしていきたい。広い年齢層のお客さんたちが、年齢関係なく交流できる社交場を目指す」と意気込む。

 営業時間は18時~翌3時。

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