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下北沢で「鯨カレー」販売-石巻の缶詰メーカーと松尾貴史さんがコラボ

「木の屋cafe」で「鯨カレー」を持つ松友さん

「木の屋cafe」で「鯨カレー」を持つ松友さん

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 下北沢北口のカフェ&スペース「スローコメディーファクトリー(通称、スロコメ)」(世田谷区北沢3、TEL 03-6751-3426)内の「木の屋cafe」が現在、レトルトカレー「鯨カレー」を販売している。

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 「鯨カレー」は、スロコメに隣接するカレー店「cafe 般゜若」(北沢3)を運営するタレントの松尾貴史さんと、宮城県石巻市の缶詰メーカー「木の屋 石巻水産」が共同開発したもの。昨年末から開発に着手し、今年の2月末にはほぼ完成していた。しかし、3月11日の東日本大震災で「木の屋」の工場が津波の被害に。出荷寸前だった商品がほとんど流されてしまった。

 「木の屋」はその後、缶詰の試食イベントなどを通して交流のあった「スロコメ」の支援を受けて、同所で「木の屋cafe」の営業を開始。4月から「鯨カレー」作りを再開した。商品開発担当の松友倫人さんは「全てを当社で行うには限界があったので、鯨肉の加工やレトルトのパウチなどを九州の工場で委託製造した」と話す。「パッケージへ詰め込むのは社員の手作業だった」とも。 

 カレーはルーを一切使わず、約10種類のスパイスで作った。鯨肉は、「より脂がのった、ニタリクジラの肉」(松友さん)を使う。「レトルトでも、店で食べるようなおいしさを楽しんでもらえるはず。すでに経堂のカフェ兼居酒屋『さばの湯』(経堂2)などでお客さんに試食してもらい、『レトルトの概念が変わった』などと好評を頂いている」という。

 パッケージは、「ロッテ・ミントガムシリーズ」などのデザインを手掛けるグラフィックデザイナーの佐藤卓さんがデザインを監修。佐藤さんは「スロコメ」オーナー・須田泰成さんの友人で、松友さんが「ダメもと」で依頼したところ、無償で引き受けてくれたという。「パッケージには『一食分』ではなく『一人前』と表記している。これは、辛めのカレーだから大人向けという意味と、『木の屋が、この商品をきっかけに被災企業から自立していく』という思いが込められている。佐藤さんの提案」と松友さん。

 価格は、「木の屋cafe」での直売=600円、「ネットプライス」でのインターネット販売=630円。

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