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下北沢のカフェで復興支援-宮城・石巻市の缶詰メーカーとコラボ

「『木の屋カフェ』は、木の屋さんが復興するまでずっと続けていく」と話す須田さん(画像左)と松友さん

「『木の屋カフェ』は、木の屋さんが復興するまでずっと続けていく」と話す須田さん(画像左)と松友さん

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 下北沢北口のカフェ&スペース「スローコメディーファクトリー(通称、スロコメ)」(世田谷区北沢3、TEL 03-6751-3426)に、4月29日、宮城県石巻市の缶詰メーカー「木の屋石巻水産」とのコラボカフェ「木の屋カフェ」がオープンした。

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 同カフェは、「スロコメ」で行われているコワーキングプロジェクト「M4cafe(エムフォーカフェ)」の一環。東日本大震災で被災し、現在は営業休止中となっている「木の屋石巻水産」の支援と復興を目的とする。同社と「スロコメ」は1年ほど前から缶詰の試食イベントなどを通して交流があった。

 オープンの経緯について、「スロコメ」オーナーの須田泰成さんは「震災後、木の屋さんや石巻市へ救援物資を送るようになったことがきっかけ」と話す。「『木の屋』の商品開発担当である松友倫人さんが震災後に東京を訪れたとき、帰りの車に乗せて持って行けるようにと救援物資を募った。結果、下北沢近辺のコミュニティーやツイッターを通して情報がどんどん広まり、急きょ車をもう1台追加するほどの数が集まった」と当時の状況を語る。

 「木の屋カフェ」では、「木の屋」の缶詰などを用いた料理を提供する。料理に使っている缶詰は、震災後に「木の屋」の工場で見つかったもの。松友さんが東京へ運び、須田さんらと協力して一つひとつ丁寧に洗った。メニューは、震災当日に試作していた「タラトマトスープ」(600円)や、「木の屋」の人気商品「金華サバ味噌缶」を使った「金華サバ炊き込みご飯」(450円)を始め、それぞれ関係者のアイデアを基に作った試作品も。松友さんは、「当面、木の屋の本社では営業できないが、残った缶詰の販売や新たな商品開発など、復興に向けて活動していることを下北沢から発信できれば」と話す。料理で使用する缶詰の販売も行う。

 震災前に俳優の松尾貴史さんとの共同開発途中だった「鯨術(げいじゅつ)カレー」の製作も再開。「今は、まず会社を復興させることで、少しでも石巻市の漁業関係者への支援につなげていきたい。そこから石巻全体、県全体と、復興の輪を広げて行ければ」と松友さん。

 営業時間は12時~18時。月曜定休。

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