小田急下北沢駅の地上駅ホームが、3月23日1時3分の下り最終列車をもって営業を終了した。
駅構内と、東北沢駅寄りの6号踏み切り付近には数時間前から人だかりができた。カメラで写真撮影をする人や、「さよなら踏み切り ようこそシモチカ!」と書かれたプレートを持つ人であふれる中、約3分遅れで最終列車が到着すると歓声が起こった。
「ありがとー」「小田急、サンキュー」などの声や拍手が挙がり、最終列車が発車。列車を見送った後の踏み切りでは、行き交う人がハイタッチを行った。集まった人たちの興奮が覚めやらぬ中、駅構内では明日から始まる地下ホームの営業に向けて、移転工事を開始。「工事を開始しますので、構内から出てください」と駅員らが声をかけた。
改札の前では、集まった人々を前に鈴木駅長が「下北沢は開かずの踏み切りでもご迷惑をかけました。これからも長く工事が続き、ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、小田急は引き続き頑張って参ります」と挨拶。一礼をすると、集まった多くの人が拍手を送った。
友人に誘われて訪れたという山田めぐみさん(29)は、「高校2年生のときにライブを見に来てから、下北沢駅にはたくさんの思い出がある。ちょっとさみしい気持ちがした」と話す。
1927(昭和2)年の開通から86年にわたって愛された地上ホーム。同駅は23日の始発から地下に新設した駅舎で営業を開始する。