下北沢南口に4月6日、1/100スケールの紙模型、建築模型用点景を販売する「寺田模型店」(世田谷区北沢1、TEL03-6804-9174)がオープンした。経営は「テラダデザイン一級建築士事務所」。店舗面積は4.5坪。
オーナーは、一級建築士の寺田尚樹さん。2003年に「テラダデザイン一級建築士事務所」を立ち上げ、普段は建築士として働きながら、武蔵野美術大学で非常勤講師なども務める。建築士は建築設計を行う際、紙で建造物の模型を作ることが多い。その中で、建物のスケールを把握させるために人型の模型を用いるが、「設計物に直接関係のない模型を作るのは大抵徹夜明けの朝方。正直つらい」ことから、暇なときにストックを作成するようになった。「初めは知り合いの建築士に分けているだけだったが、紙のプロダクト展に出品した際、意外に好評だった。建築士意外の人に興味を持ってもらえたのがうれしかった」ことが、テラダモケイを作るきっかけにつながった。
商品はいずれも、レーザーカッターで一枚ずつ作成する。型で作成しないことで、より精密な模型に仕上がるという。モチーフに使われるのは、公園や食卓の様子など、日常生活が多い。「建築は日常を設計するもの。それと同じように日常を切り取りたかった」と寺田さん。
商品は、井の頭公園をイメージし、スワンボートやデート中のカップル、家族連れなどの模型をセットにした「水辺の公園編」(各1,575円)をはじめ、机や椅子、ランドセル、教卓、ピアノ、黒板用三角定規などがセットの「小学校編」、足場、フェンス、コーン、命綱、測量機などがセットの「工事現場編」など。ほかに、「グリーティングカード」(580円)や「きせかえシール」(1,575円)なども販売する。
カレー店「マジックスパイス」前に位置する同店。「マジックスパイスさんは、休日になるとかなりの行列ができる。その行列に向かって看板を出すだけで、並んでいる人が食後に立ち寄ってくれるのがありがたい」という。「商店街の真ん中でなくてもお客さんは来る。平日は比較的静かで建築の仕事もはかどる。いい立地を見つけた」とも。
営業時間は11時30分~19時。営業は土曜・日曜のみ。5月4日・5日は「渋谷ヒカリエ」(渋谷区渋谷2)でワークショップや販売を行う予定。