下北沢の映画館「シネマアートン下北沢」（世田谷区北沢1、TEL 03-5452-1400）で12月1日より、「美術監督特集2007」が開催されている。

特集は、劇場支配人の岩本さんと日本映画・テレビ美術監督協会による企画で、今年で開催3回目となる人気プログラム。期間中、週ごとにテーマを決めて3作品ずつ、合計12作品を上映。上映後に行われる美術デザイナーによるトークショーや、劇場内でのデザイン画や、図面の展示などのイベントも好評を得ている。

1週目は「時代劇の美」をテーマに、幻想的な映像が印象的な「怪談」や、元禄時代の芝居小屋を原寸大で再現したセットを使用して撮影した「大江戸五人男」などを上映する。2週目は女性の美術監督が手がけた作品を集めた「女性が創りだす美術」を特集。「理髪店主のかなしみ」や「幻の光」など、女性ならではの視点による、美術効果が成功した作品をピックアップした。3週目は、50年以上にわたり、数多くの作品に美術監督として参加してきた名匠・間野重雄さんを特集し、「貴族の階段」「氷点」「東京夜曲」の3作品を上映。最終週では「映画美術の熱」と題して、「凶気の桜」「青い春」など、近年の作品で実験的な試みと称される作品を上映する。

　岩本さんは「時代劇の美術や女性美術監督の作品をテーマにした特集はなかなかないと思う。ぜひこの機会に楽しんでもらえれば」と話している。特集は今月28日まで。

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