「甲斐バンド」などの活動で知られる歌手の甲斐よしひろさんの娘で、シンガーソングライターの甲斐名都さんが11月14日、下北沢のライブハウス「440」（世田谷区代沢5、TEL 03-3422-9440）でメジャーデビュー後初のワンマンライブを行った。甲斐さんは同月8日に「下北沢南口」でメジャーデビューしたばかり。

　会場の前には、ライブが始まる1時間前から入場を待つ人の長い列ができた。チケットは前日までにすべて売り切れ、定員オーバーで当日券も出せないほどの人気。用意された100席は隙間なく埋まり、入り口付近は立ち見客で満員電車状態となった。

　「アコースティックにのせた透明感のある歌声と、等身大の歌詞が彼女の魅力。温かみのあるサウンドで前向きな気持ちになれる」と会場のファン。ライブでは「夕暮れワルツ」から「下北沢南口」まで全13曲をさわやかに歌い上げ、アンコールの「桜色のてがみ」ではしっとりとした弾き語りを披露。路上ライブで培った豊かな表現力で観客を魅了した。MCでは得意の物まねを披露する場面も。

　「下北沢は、小さい頃からの思い出がぎゅっと詰まった自分の原点とも言える街。メジャーデビュー曲の『下北沢南口』は、思春期から大人になっていく戸惑いを描いた。タイトルに下北沢という地名を入れたのは、自分にとって青春のイメージそのものだから。自分の心で決めて自分で一歩を踏み出すことの大切さを伝えたい」と甲斐さん。

　ライブ終了後には「下北沢南口」初回特典盤を購入した人へ、本人からサイン色紙を手渡しするサービスも。また、ワンマンライブの定番グッズとなっている手作りしおり（限定11枚）の抽選もあり、会場は終始熱気に包まれていた。

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