「もしもし下北沢原画展」-よしもとばななさん長編小説の挿絵を展示

「もしもし下北沢」の表紙。「連載をするならと思って、下北沢に引っ越した。この街に暮らしながら挿絵を描かせてもらって、主人公と一緒に約一年間を過ごした気がする」(大野舞さん)

「もしもし下北沢」の表紙。「連載をするならと思って、下北沢に引っ越した。この街に暮らしながら挿絵を描かせてもらって、主人公と一緒に約一年間を過ごした気がする」(大野舞さん)

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 下北沢北口の「東洋百貨店」(世田谷区北沢2、TEL 03-3468-7000)3階のギャラリースペースで10月30日から、イラストレーター大野舞さんによる「もしもし下北沢原画展」が開催される。 

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 同展は9月に刊行されたよしもとばななさんの長編小説「もしもし下北沢」(毎日新聞社)で表紙イラストや挿絵を担当した大野さんの原画約50点を展示する。大野さんは外資系企業に勤務後、2006年にイラストレーターとして独立。絵本「星つむぎの歌」(響文社)など、書籍や雑誌、広告などを中心に幅広く活動する傍ら、年に1~2回のペースで個展を開いている。10代のころから旅が好きで、世界一周をした経験も。空想や物語性に富んだ作品が多く、「旅先での経験が作風に影響していることもある」という。

 同作の挿絵を手がける前から、よしもとさんと交流があったという。「ばななさんが私の手がけたカレンダーを使ってくださったり、個展に来てくれたりしたことで、絵を知ってもらえたのだと思う」と話す。連載中の思い出について「一年間、毎日この作品のことばかり考えていた。ばななさんはラフを送るたび、いつも『自由に描いていいよ』と言ってくれた。それが救いでもあり、自分との戦いでもあった。日本中の誰よりも作品を読み込んだと思う」と笑う。作中には「茄子おやじ」(代沢5)、「つきまさ」(同)、「フィクショネス」(北沢2)など、下北沢に実在する店舗も多く登場する。「イメージを膨らませるため、作中に登場する店についてばななさんに聞いたり、(ポイントとなる場所である)茨城まで一緒に行ったりと全面的に支えてもらった」とも。開催にあたり、「小説を読んだけどまだ下北沢に来たことのない人が、足を運んでくれるきっかけになれば」と話している。

 開催時間は11時~20時。11月7日まで。期間中はオリジナルグッズの販売も。

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