経堂の「生活クラブ館」(世田谷区宮坂3、TEL 03-5426-5207)で11月21日、「『東京電力管内の原子力発電所の稼働についての是非を問う 東京都民投票条例』直接請求 23区生活クラブスタート集会」が開催された。
同集会は、東京都に対して住民投票を行う条例の制定を要求するために、署名運動を行う「受任者」を募ることを目的としたもの。条例制定を議会に直接請求するためには、有権者の50分の1以上の署名を2カ月以内に集める必要があり、同集会では東京都の無効票を見込んで約30万筆を目標とする。
同集会主催者で、「23区南生活クラブ生活協同組合」理事長の岡本京子さんは「世田谷区では最低でも約1万4000人以上の署名が必要とされている。時間が限られているので、より多くの受任者を集めたい」と話す。
会場には、俳優のいしだ壱成さんも駆け付け、自身の脱原発への思いを込めて、参加者へエールを送った。「僕はこの会場の近所で生まれた。自分が幼少時代を過ごしたところで、原発の話をするのは悲しく、幼少期からずっと反対してきた分、これまでの声が届かなかったことも実感している。アクションを起こしてシステムを迅速に変えていきたい」といしださん。一方で「最近は、原発賛成派の意見も聞くようにしている。両方の意見を聞いて初めて投票を行う意味がある」とも。
会場には学生から年配者まで約40人が集まった。子どもを連れた主婦の姿が目立ち、署名運動について積極的に質問する姿も見受けられた。集会後、会場にいた子どもがいしださんのもとへ駆け寄ると、いしださんは「僕が一番怖いと思うのは子どもたちの内部被爆。もし誰かに『うるさい』と言われることがあっても、子どもたちのために声を上げていくのが大人の役目」と話した。
署名運動スタートは12月1日から。詳細は、市民グループ「みんなで決めよう『原発』国民投票」公式サイトで確認できる。