下北沢南口の「鶏そば　そると」（世田谷区代沢5、TEL 03-5432-9270）がオープンして約1年がたった。

「週替わりスイーツ」の一例

　昨年3月にオープンした同店。店長の片岡亨さんは、お笑い芸人「大和魂」として活動していた経歴を持つ。芸能界を引退後はラーメン店やイタリア料理店などで修業を積み、イタリア料理のブイヨンを使った鶏そばを考案した。オープン後、口コミで人気が集まり、昨年秋にテレビなどで取り上げられたことなどから人気に火が付いた。今では長い行列ができることもある。

　開店1周年を記念し、「金鶏（きんけい）そば」を期間限定で提供。「金鶏そば」には鶏胸肉を薫製にした「鶏節」から取れる「うま味成分の多いスープ」を使う。付け合わせは、鶏もも肉を独自の製法で低温調理した柔らかいハムや歯応えのいいオカヒジキなど。1日30～40食ほどを用意しているが「土日には売り切れてしまうこともある」（片岡さん）という。

　1年間を振り返り、片岡さんは「一番うれしかったのは、下北沢ブロイラー（下北沢の地域メディア）の『下北沢で一番好きなラーメン2013』でグランプリを頂いたこと。正直、お笑いで賞を取ったときよりうれしかった。オープン当初はブイヨンを使ったラーメンという新しい試みが受け入れられるか心配なこともあったが、信じてやってきたことが認められたんだと感じられた」と話す。

　昨年、下北沢経済新聞が取材した際「スイーツなども提供し、遊びのあるラーメン屋になりたい」と話していた通り、現在は「週替わりデザート」（ランチ中200円、単品300円）の提供も始めた。今後に向けては、「今夏には『そるとの冷やし中華』も出したい」と新メニューの考案に余念が無い。

　営業時間は11時30分～翌2時30分（スープが無くなり次第終了）。「金鶏そば」は5月末まで。