下北沢駅南口の短編映画館「トリウッド」(世田谷区代沢5、TEL 03-3414-0433)で10月6日より、アイドルを目指す少女とアイドルの追っかけをする少年の交流を描いた映画「アリーナロマンス」が公開される。
同作品は、同劇場と専門学校「東京ビジュアルアーツ」(千代田区)が2006年から行っている、学生による商業映画製作を目指す企画「トリウッドプロジェクト」の第2弾。第1弾の「ミックスマシン」は20歳の女性監督の作品として話題となった。
今回、監督を務めるのは自称「負け犬オタク」だという36歳の板垣英文さん。板垣さんは大学中退後に務めた会社をリストラされ無職となり、35歳で同校に入学したという異例の経歴を持つ。アイドルグループ「モーニング娘。」の熱狂的なファンであった時代が、同作品のコンセプトに結びついた。脚本は板垣さんのオリジナル。
同作品の主人公は、男性アイドルの追っかけをする女子高生と、そのクラスメイトでアイドルオタクの少年。女子高生がアイドルになりたいという夢を見つけ、それに少年が協力することで交流が始まる。2人の姿を通して、恋愛の本質を問うことがテーマとなっているという。
板垣さんは「恋愛に傷付いて立ち直れない人は、力を抜いて擬似恋愛に走ったっていいと思う。リアルな恋愛経験のない人は、勇気を持って向き合ってみてほしい」と話している。