下北沢駅前のテナントビル「シモキタフロント」(世田谷区北沢2)の建設工事が8月1日、始まった。
同ビルは地上5階、地下1階から成るテナントビル。飲食、物販、美容室などさまざまな業態のテナントが入居する。3階テラスには100種を超える日本の在来植物を植栽し、四季を通じて緑を楽しむことができるという。2019年3月に完成する新駅舎、小田急線東口改札の正面に位置しており、ビル正面の駅前広場では、年間を通してさまざまなイベントが行われる予定。
設計は、井の頭線高架下スペース「下北沢ケージ」と「ロンヴァクアン」の企画・運営などを行うスピーク(渋谷区神宮前1)が手掛けた。施主のシモキタフロントは、昨年取り壊された下北澤驛前食品市場にルーツを持つ会社。同社社長の柏雅弘さんは「駅前広場に面しているので、いつもにぎやかで人が集まるような場所にしたい」とコンセプトを語る。
生まれも育ちも下北沢だという柏さんは「戦後の下北沢は、さまざまな店が集まってそれぞれの時代のニーズを吸収しながら街が形作られてきたので、ゴチャゴチャとしていて混沌とした魅力があった」と振り返り、「今、鉄道や道路の計画で生まれ変わりつつある下北沢も、全体のマスタープランがあるわけではなく、さまざまな人や企業が、それぞれが理想と考える『未来のシモキタ』をイメージしてまちづくりをしている。現在進んでいるいろいろな計画が相乗効果を生み、想像以上に楽しい街になるのではなないかと思っている。私自身も予想がつかない部分も多く、とても楽しみ」と話した。
開業予定日は2019年秋。