「劇団唐組第64回公演『ビニールの城』」が10月18日から「下北線路街 空き地」(世田谷区北沢2)で上演される。
紅色の「紅テント」内で展開される同劇。唐組としては初の下北沢公演だが、紅テントとしては1976(昭和51)年「下町ホフマン」(本多劇場建設予定地)、「おちょこの傘持つメリー・ポピンズ」(下北沢珈琲園裏トタン劇場)以来、43年ぶりの下北沢公演となる。
下北沢の劇場「ザ・スズナリ」の支配人、野田治彦さんは「1976年、アングラ演劇の旗手であり、演劇の革命家である唐十郎さん率いる状況劇場が、まだ空き地だった本多劇場の建設予定地に紅テントを立てた」と振り返り、本作について「初演時に『1980年代名舞台ベスト10』の第1位に選ばれた作品。内界と外界、虚構と現実の境界が消えるとき、観る者の心に何が起こるのか。ラストシーンは大きな見どころとなる」と話す。
野田さんは「演劇の街、下北沢にふさわしい大規模テント公演であると同時に、新しくオープンした『下北線路街 空き地』が、地域に開かれた場であることを知っていただく機会でもある。下北沢の歴史においても記念碑的なこの公演に、ぜひ足をお運いただければ」と呼び掛ける。
18時30分開場、19時開演。チケットは、前売り券=3,500円、当日券=3,600円、学生券=3,000円、小学生以下=1,800円。20日まで。