下北沢南口の「本多劇場」(世田谷区北沢2、TEL 03-3468-0030)で現在、俳優の山内圭哉(やまうちたかや)さんの個人ユニット「wat mayhem(ワットメイヘム)」による「パンク侍 斬られて候」が上演されている。
「パンク侍 斬られて候」は町田康さんの同名小説が原作。町田さんの大ファンだという山内さんが脚本・演出を手掛け、舞台化した。2006年に大阪・中之島で初演されているが、当時は劇場ではなくテント内での上演ということで制約が多く思うように表現できないことも多かったという。山内さんやスタッフの「きちんとした劇場でもう一度やりたい」という思いから、今回の再演に至った。
再演に当たり、脚本・演出とともに主演も務める山内さんが役のイメージに合った役者を再選出し、新たに小島聖さんや宇梶剛士さん、演劇ユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」の中山祐一朗さんなどの出演が決まった。
ストーリーは、江戸時代であろう世界を舞台に、「牢人」が突然、通りすがりの老人を斬りつけるシーンから始まる。「牢人」のついた嘘が大きくなり、やがて家老の権力争いにも巻き込まれていくもの。超能力者、人語を話すサルなどが入り乱れるSFスペクタル時代劇となっている。
企画・製作を担当しているよしもとクリエイティブエージェンシーの加藤ともみさんは「原作にとても忠実。殺陣あり、歌あり、踊りあり、笑いありと、いろいろな要素を含んでいる。訪れる人の中には、上演を見た人から話を聞き『興味を持ったから来た』という人もいる」と話す。
料金は、一般前売り=5,800円、当日=6,000円(全席指定)。2月1日まで。今後、大阪や九州でも上演を予定する。