甲斐名都さん、下北沢の教会でフリーライブ-新アルバム発売で

教会内に甲斐さんの伸びやかな歌声が響いた

教会内に甲斐さんの伸びやかな歌声が響いた

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 下北沢南口の東京都民教会(世田谷区代田5、TEL 03-3412-395)で1月20日、シンガーソングライターの甲斐名都(かい・なつ)さんが、最新アルバム「カテドラル」の発売を記念してフリーライブを行った。

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 甲斐さんは1983(昭和58)年生まれ。2005年から路上ライブを中心に活動を始め、生まれ育った下北沢をモチーフに作曲したシングル「下北沢南口」で、2006年にエイベックスからメジャーデビューした。これまでアルバム「ナミダの成分」、シングル「drive」など、インディーズ時代の作品を含め11作品をリリース。昨年発表したシングル「同じ空を見上げてる」は、ディズニーの3Dアニメーション映画「BOLT」のエンディングテーマになった。父はロックバンド「甲斐バンド」の甲斐よしひろさん。

 ライブ会場となった東京都民教会は甲斐さんにとって思い出の場所。甲斐さんは「かつて(教会から)50メートル圏内に家族で住んでいた。原点とも言える場所で歌えたことがうれしい」と喜びを語る。礼拝堂中央に掲げられた十字架と色鮮やかなステンドグラスが醸し出す荘厳な雰囲気の中、訪れた約100人の観客は、教会内に響き渡る甲斐さんの歌声に静かに耳を傾けていた。この日、横浜市から訪れたファンの女性は「高い天井で開放感がある。甲斐さんの声の反響も良かった。教会は音響が最高」と感想を話した。

 同教会の牧師・亀田正己さんは「生の笛や弦楽器の音色が伸びやかに聞こえ、音響がいいとは良く言われる。教会ならではの空間を気に入って演奏したいと言う方も多い」と話す。これまでボランティア団体の発表の場として施設を提供することはあったが、本格的に月に1・2回、プロの演奏家を招いて定期的な演奏会を催すようになったのは6年ほど前だという。きっかけは、童謡の合唱会が多くの動員を集め、好評を得たこと。積極的に場所を提供するのは、「もっと教会を知ってほしい」という思いからだ。これまで歌手・カルメン・マキさんやフォークシンガー・中川五郎さんも同教会でライブを行っている。

 今月は地震で被災したハイチへ発電機を送るためのチャリティーライブも開いた。基本的にはボランティア団体への施設提供がメーンだが、「今後も要望に応じて検討していく」と亀田さん。問い合わせは東京都民教会まで。

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