渋谷のレコード店「WARSZAWA」が下北沢に移転-定期イベント開催も

日本ではまだ知られていない海外アーティストの作品が多数

日本ではまだ知られていない海外アーティストの作品が多数

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 下北沢北口の一番街商店街に5月5日、レコード店「WARSZAWA(ワルシャワ)」(世田谷区北沢2、TEL 03-3467-1997)が移転オープンした。

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 同店は1990年に吉祥寺にオープン。2004年に渋谷区宇田川町に移転し、営業を続けてきた。10年前に同店で働き始め、現在は店長を務める柳沢裕至さんは、今回の移転について、「宇田川町の音楽シーンに元気がなくなってしまったことが理由の一つ」と話す。宇田川町にはこれまで「各ジャンルにわたって、たくさんのレコード店があったが、今では移転・閉店などが相次ぎ、店舗の数は減ってしまった」という。「下北沢という新天地で気持ちを切り替えたいと思った」とも。

 店舗面積は8坪。欧米を中心としたインディーロック、フリーフォークなどと呼ばれるジャンルで、独自の活動を行っているアーティストの作品を中心に、アナログレコード、CD、カセットテープなど、約3,000アイテムを取り扱う。店名の「WARSZAWA」については、「ニューウェーブ系の音楽に思い入れの強かった初代の店長が、70年代後半に発売されたデヴィッド・ボウイのアルバム『Low』に収録されていた楽曲『Warszawa』に影響を受けて名付けたのでは」と柳沢さん。

 同店の取り扱いで最も多いのはアナログレコードだが、最近では「テープに音源を録音し、作品を発表するアーティストも増えている」という。柳沢さんは「CDメディアが弱まっているからこそ、あえて原点に立ち返ろうという向きもあるようだ」と話す。「アナログレコードは録音にコストがかかるため、自主制作を行うアーティストにとっては経済的に厳しいのでは」とも。

 柳沢さんはこうした海外アーティストを、これまでに培った独自の情報網やマイスペースなどのサイトから「DIGる(掘り下げる)」ことで発掘し、店で企画したライブイベントに招いてきた。「どのような活動をしているのか、現場の見えないアーティストも多い。日本ではまだあまり知られていないアーティストを知ってもらう機会を作りたかった」(柳沢さん)。

 これまで同店が主催するライブイベントは店内の一部で行われることが多かったが、移転後は店舗面積の縮小などに伴い、外部のライブハウスを利用する形で行う。移転後の第1弾イベントは5月22日、新代田に昨年オープンしたライブハウス「FEVER(フィーバー)」(羽根木1)で開催。「今後も店舗と連動した形で、定期的なイベント開催を目指していきたい。音源だけではなく、アーティスト自身がデザインしたTシャツなど、オリジナルグッズの販売にも力を入れていく」という。

 営業時間は14時~22時。

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