下北沢南口のライブハウス「GARDEN(ガーデン)」(世田谷区北沢2、TEL 03-3795-1069)で8月27日、「School's Out2010(スクールズ・アウト・2010)」が行われた。
同イベントでは、首都圏近郊の高校に通う学生バンドがステージ上で演奏し、観客の投票で優勝を決める。主催は「スタジオペンタ」(豊島区)。優勝バンドには、そのバンドのオリジナル曲を収録したCD100枚を贈呈。録音やジャケット制作費などはすべて同社が負担する。
当日は新宿や吉祥寺などの全6会場の予選を勝ち抜いた10組が参加。約300人の観客を前に、それぞれの演奏曲を披露した。出演者の友人や惜しくも予選で敗退したバンドメンバーらも観客として訪れ、「危険行為禁止」「飲酒・喫煙禁止」などのルールを守りながら演奏を楽しんでいる様子だった。
21時過ぎに、10組すべての演奏が終了。「どうか、お願い」「優勝したい」など、出演者たちの祈るような声が飛び交う中、優勝したのは多摩地区の予選を勝ち抜いた「World in the Silence(ワールド・イン・ザ・サイレンス)」。メンバーは男子生徒4人・女子生徒1人で、全員高校3年生。ボーカルの大橋匠さんは「これが最後だと思い、力の限り演奏した。でも、この優勝を機にもう少し続けたいと思った」と喜びを噛みしめながらコメントした。
今年で4回目となる同イベント。昨年までは「上野恩賜公園水上音楽堂」(台東区上野)で決勝戦を行っていたが、今年から同ライブハウスへ会場を移した。運営を担当する成本啓明さんは「バンド活動をする高校生たちに、記憶に残る夏の思い出を作ってもらいたくて企画した。場所の選定も、高校生ではライブを行う機会が少ないところを選んだ」と話す。
今年の出演バンドの傾向について「邦楽のコピーバンドは多いが、今年は洋楽やアニメソングのコピーやオリジナル曲を演奏するバンドも増えたように感じる」と成本さん。「毎年クオリティーの高いバンドが登場しているので、来年が楽しみ」とも。